海外食べ歩きブログ(レシピ付)

海外で出会った美味しいもののレシピやその他の出来事をつづったブログです

カルナック神殿 その3

 大列柱室を抜けて、まず目に飛び込んでくるのが、この二つのオベリスクです。

右側はトトメス1世のオベリスク、そして少し奥の左側のオベリスクは、ハトシェプスト女王のオベリスクです。トトメス1世のオベリスクは、彼の王位更新祭の記念碑として建てられたものだそうです。いずれも花崗岩でできています。

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トトメス1世のオベリスクを近くで見るとこんな感じです。
古代エジプトオベリスクは記念碑として造られたものがほとんどで、先端部はピラミッド状の四角錘をしており、当時はここが金や銅などの化粧板で装飾され、太陽神のシンボルとして光を反射して輝くように作られていたそうです。
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こちらは、ハトシェプスト女王のもう一つの折れたオベリスクです。先端部分には、腰かけたアメン神の前に座るハトシェプスト女王のレリーフが描かれています。
(本当は横になっているんですけど、見やすいように、写真を縦にしてみました)

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ここからちょっとメインストリートをはずれて脇道に行ってみます。
この辺りはトトメス3世の塔門入り口からアメン大神殿の中央中庭に繋がっていくところです。
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門にも必ずレリーフ画があります。
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これは後ろを振り返ったところで、奥に見えるのが、大列柱室、続いてトトメス1世のオベリスク、手前で切れているのが、ハトシェプスト女王のオベリスクです。
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こちらは、アモン神の姿をしたツタンカーメンだそうです。
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こちらは、ムト女神の姿のアンクセンアモンの像です。
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二つ並ぶとこんな感じ。
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そしてこちらが至聖所です。
神聖な儀式を行う空間だったのでしょうね。
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至聖所の周りも、たくさんの遺跡に囲まれているので、どれも見ていて飽きません。
ロータス型の支柱です。
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そして、こちらはアメンホテプ3世によって造営された聖なる池です。
ファラオや神官たちが、神々に祈りをささげる前の沐浴の場所として利用されたそうです。

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そしてこちらが聖なる池の前にあるスカラベコガネムシ)の像です。
スカラベは、古代エジプトでは再生した太陽を意味するそうで、この周りを7周まわって願い事を言うと叶うと言われているそうです。

もちろん、私も7周まわりましたよ~(笑
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この先にも塔門がありました。もう何番目だか分からなかったけれど、これも素晴らしい建造物です。(パノラマで撮影してみました)
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こちらは、第7塔門。左右にトトメス3世の立像と坐像が置かれています。
エジプトの神殿の構造は基本的に左右対称に作られていると言われているのですが、左側の像は現在は2体しかありませんが、本来は右側と同じ様に坐像や像の数もあったのでしょうね。
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塔門左側の像。
一派に、両手を交差しているのは死後の姿(ミイラなどもそうです)を表す他、神になったということを表す場合もあるそうで、この場合は後者でしょうね。
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この後、ガイドさんとはお別れして自分たちで少し散策しました。
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そして散策しているうちに、どこだか分からなくなりましたが、素晴らしい列柱をまた発見!こちらの列柱には、かなり色が残っています。天井部分も青い色が残っていますよね。
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門の部分のレリーフにも、色が残っています。当時はきっとカラフルに装飾されていたことでしょう。
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見どころがありすぎて、一部しかご紹介できませんでしたが、カルナック神殿の凄さが少しはご紹介できたでしょうか。
今度は、きちんと勉強して、もう一度訪れたいなー、でもいつになるやら分からないけど。絶対、ここはまた来たい!!と思いました。

 

カルナック神殿 その2

さて、カルナック神殿の見どころの一つ、大列柱室にやってきました。
この大列柱室は、幅102メートル、奥行き53メートルの巨大空間に、16列に配置された合計134本の円柱が立ち並びます。その様子はまるで石の森といった感じです。
写真の向こうに見えているのはオベリスクです。

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これらの円柱のうち外側の122本は高さ15メートル、円柱の上部はパピルスの花のつぼみの形をしています。たしかに円柱の上の方は、つぼみの形をしていますよね。
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この大列柱室は、セティ1世によって装飾が始められ、後にラムセス2世によって完成したそうです。北側のレリーフはせティ1世によって作られ、南側部分の装飾は、息子であるラムセス2世が完成させました。
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また中央の2列にある12本の列柱はアメンホテプ3世によって作られたもので、高さは21メートルあり、柱の上部分は、パピルスの花が開いた形になっています。
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ちなみに古代エジプト人たちは花崗岩の一本石を切り取って多くの円柱、角柱を作りました。さらにその技巧は発展し、柱を一本の茎に見立てて、柱頭部には様々な植物の茎や花の形で表しました。特に好まれたのが、パピルスロータスだそうです。
(写真は、古代エジプトガイドブックより)

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さて、大列柱室を平面図だとこんな感じです。こう見ると、いかにたくさんの柱が置かれているかが分かります。

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そして当時の様子を再現したイラスト画

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この空間には、ファラオと一部の神官たちしか入ることは許されず、柱や壁にはたくさんの宗教的なヒエログリフレリーフが刻まれていることから、おそらく特別な宗教儀式の際に使用されたのではないかと考えられているそうです。それにしても、この人と柱の大きさの対比、すごいですよね。

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描かれているヒエログリフは私では解読できませんが、建造者であるセティ1世やラムセス2世のカルトーシュの他、ファラオの永遠の命を表すシンボルがそこら中に彫られています。
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ちなみに柱の上の残っている天井部分の下のところにも、たくさんの
ヒエログリフが見えますよね。しかもよく見るとまだ薄っすらと色が残っているんです!
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さらに壁の方に行ってみると、たくさんのレリーフ画が残されていました。
意味はよく分かりませんが、ホルス神、アメン神などの神々の姿が描かれています。

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こちらの方が、上のあたりに薄っすらと色が残っています。
やはり多くの神々の姿、そして神様に捧げものをするファラオの姿が描かれているようです。
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意味はよく分からないけど、一日中見ていても飽きない。
そんな場所です。
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ちなみに所々に明り取りとして造られた石の窓が残されていました。
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つづく

カルナック神殿 その1

朝8時です(笑
ヒルトンルクソールホテルは、カルナック神殿のすぐそばにありますので、7時50分にホテルを出発して、10分で到着です。というのも、カルナック神殿ルクソール観光のメインのひとつなので(もうひとつは王家の谷)、ルクソール近隣地からも、観光バスが大挙して訪れるそうなんです。カルナックに10時ころに到着後、1時間ほど見学、その後、王家の谷に行くというツアーが多いとか。
ということで、観光客の少ない朝一のこの時間にやってきたわけです。

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カルナック神殿の見取り図。
参道の先には、一番最初の第一塔門があり、その後、第一の中庭、そして大列柱室、奥の神殿へと続いていきます。右側にある大きな人口の池は、アメンホテプ3世の時代に造営された聖なる池です。

カルナック神殿は、アメン神を祀ったルクソール最大の神殿であり、その中にはたくさんの小神殿や塔門、列柱室などが密集した複合建築物なのです。さらにその建築年代も、最も勢力を誇ったラムセス2世の時代から、プトレマイオス朝に至るまで、様々な年代に渡って、代々のファラオ達がアメン神に捧げものをして、その加護を受けようと増築を重ねたため、多岐に渡っています。

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さて、神殿の入り口に立つ前に、その両脇にズラリとスフィンクスが並ぶ参道に圧倒されます。こちらはラムセス2世によって造営された羊の頭をしたスフィンクスです。
オスの羊は、豊穣を象徴しており、アメン神の聖獣とされていました。スフィンクスの胴体と手足はライオンです。
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そして、その両前肢の間にあるのは、ラムセス2世の像だと言われています。
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南側の列には33体、北側には19体が完全な姿をとどめています。
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スフィンクスの参道に続いて、目の前に立ちはふぁかるのは、第一塔門です。こちらは、プトレマイオス朝の時代に建てられたもので、完成はされませんでした。とはいえ、カルナックの中で最も巨大な塔門です。
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第一塔門は斜めに傾斜した2基の塔からなっていて、紋章やのぼり旗を立てるくぼみが設けられています。
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プトレマイオス朝の時代には、ペルシアなどの支配を経てエジプトの勢力も弱まり、建築技術も第18~20王朝時代に比べると、塔門の造営も雑に作られているそうです。
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古代エジプトでは地平線は2つの山の間に登る太陽円盤として表現されていました。神殿の設計も2つの山にあたる2基の塔と、それに挟まれるように奥には太陽の礼拝堂が配置されています。
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そしてこちらは入り口のすぐ左にあるセティ2世の神殿です。
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そして第一塔門入って右側の列柱廊
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右側にあるラムセス3世小神殿の入り口です。

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中に入ると、周りをぐるっと柱像に囲まれている空間に出ます。この小神殿は、修正の後などが全くなく、当時の設計どおりに施工された神殿建築だそうです。

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中庭に戻って先に進みます。第二の塔門、ラムセス2世の塔門です。
塔門の入り口には、ラムセス2世の像が2体置かれています。
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こちらは改修工事中の像。
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こちらの像はラムセス2世が遠征に行く時の様子を表していて、そのため歩いているような形に造られているそうです。
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第二塔門(ラムセス2世の塔門)は、近づいてみると第一塔門に似ていますが、よく見るとと柱の部分にレリーフなどが彫られていて、高度な技術によって作られたことが分かります。
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この塔はラムセス1世が装飾を行い、ラムセス2世はすべてカルトーシュを自分の名前に書き換えたそうです。。
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そしてその先にいよいよ大列柱室が続いていきます。
まさにこの場所に立っているだけでもすごいなーと実感できる場所です。
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誰の像だったか忘れましたが、列柱室の中にあった像。

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すべての列柱には、レリーフが彫られています。
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つづく

ルクソールのGENESISレストラン

さて、この日は盛りだくさん。朝から、メムノンの巨像、王妃の谷、ハトシェプスト女王葬祭殿、そして王家の谷を見学し、ツアーが終わったのは3時過ぎ。朝ごはんのビュッフェから持って来たバナナとマフィンで軽くランチタイムをやり過ごし、やっとホテルまで戻ってきました。

ホテルの近くにあるこちらのGENESISというレストランは、2時から夜中までやっているということで、ちょっと早めのディナーを食べにやってきました。

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時間が早いこともあって、店内は空いていました。
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こちらがメニュー。
どうやらセットメニューしかないようです。まあでもお腹が空いているからいいか。
ということで、私はお魚、夫はグリル肉のセットにしました。
ちなみに180EGPは約1200円、195EGPは約1300円と、お値段的には結構いい値段です。たぶん観光客相手なんでしょうね。
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まずはスープから。レンティル豆のスープです。
優しい味で、美味しい。この頃から少しお腹の調子が悪くなっていたので、スープは嬉しいです。
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お次はこれ。何???
と思ったら、モロヘイヤのスープでした。でも味的にあまり好きではなく、旦那もオエーっとか言っていたので、残しちゃいました。。。
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そして前菜の盛り合わせのような感じのものが出てきます。
左は、タヒーニという胡麻とオリーブオイルのペースト、右はカブの酢漬けです。カブの方はものすごく酸っぱいんですが、私は結構食べられました。
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さらに野菜のサラダと、揚げナスにトマトや玉ねぎがのっているもの。
アラブ料理では、ナスが本当に美味しくてびっくりします。
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そしてメインです。
私のお魚はグリルって言っていたけど、フライになっています。
まあいいや。あと、フライドポテトはやめて、ライスだけにしてもらいました。
ライスもバターライスになっていて美味しいです。
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それからこちら、温かい肉じゃがみたいな感じのスープです。
これも美味しいけど、なんていっても量が多い。こんなに食べられません。
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旦那のセットメニューのメイン、お肉のグリルです。ケバブ、キョフタ(肉団子)、あと葉っぱの下に隠れて見えませんが鶏肉のグリルが入っています。
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あー、お腹いっぱい。明日はカルナック神殿ルクソール神殿に行きます!!

王家の谷 ラムセス4世とラムセス9世の墓

ツタンカーメンのお墓を見た後は、ラムセス4世のお墓に向かいました。
お墓の前には、必ず墓守りのような人がいて、たまにお金をくれと言われたりもします。こちらのお墓の中は、お金を払えば写真撮影がOKとのことでしたが、ガイドさんの話によると、やはりフラッシュをたかなくても、写真を撮ることで、少なからず劣化が進むとのことでしたので、写真を撮るのはやめました。

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こちらは、ラムセス4世の墓から見下ろした王家の谷の様子。
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ラムセス4世のお墓は、ツタンカーメンの墓と違って、まっすぐに作られています。

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こちらはTrip Advisorから転載した写真。
両脇がびっしりとヒエログリフで覆われていて、圧巻です。近くで見ると、本当に色鮮やかに残っています。これも長い間、空気にも触れず、乾燥した室内で守られていた賜物ということで、こういう素晴らしい遺産を後世にも残していってほしいものです。

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先を進むと玄室に繋がっていきます。玄室の天井部分には、青いラピスラズリを使った絵が描かれていて、本当に美しい。まるで異空間でした。

(写真はTripAdovisorから転載)

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この玄室には、花崗岩で作られた石棺が置かれています。天井部分には、天空の女神ヌトが背中合わせになって身体を曲げて、夜と昼の天体図を表しているそうです。
夜の書には、新たに再生した太陽が2枚の翼をもったスカラベコガネムシ)として描かれているそうです。昼の書には、ヌトの身体から再び生まれ落ちた太陽を受け取るイシスとネフティスが描かれているそうです。

(写真はTripadovisorから転載)

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続いて、ラムセス9世のお墓に向かいます。
(写真はWikipediaから転載)
こちらも壁一面にレリーフ画が描かれていました。
写真は、再生した太陽とスカラベコガネムシ)、その横には葬儀を取り仕切るアヌビス神が描かれています。太陽と思われる赤い玉を持った人型が、エレベーターの様に坂を上ってくるところが描かれていて、面白いです。

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さらにお墓の中は、さまざまなレリーフで埋め尽くされています。
天井部分には青いラピスラズリを使った天空や、黒で描かれた夜の空が描かれています。

(写真はPinterestから転載)

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そして一番奥の玄室。ここは本当に素晴らしい。天井部分には、ラムセス4世の部屋にもあった昼の書と夜の書が描かれています。

(写真はLonely Planetから転載)

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王家の谷、やっぱり凄かったです!!


 

王家の谷 ツタンカーメンの墓

さていよいよ本日のハイライト(といっても王妃の谷もハトシェプスト女王葬祭殿も、ともに見どころ満載でしたが)、王家の谷にやってきました。

ここではあのツタンカーメンの墓を見ることができるとあって、ワクワクです!

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さっそく中に入ります。この王家の墓の中で、これまでに墓が見つかったファラオの名前が記されています。KV62の一番最後のところにあるのが、ツタンカーメンの墓です。本日は、その他、ラムセス9世、ラムセス4世の墓も見学するそうです。
ちなみに、KV46のユウヤとチュウヤの墓は、カイロ考古学博物館でミイラを見たあのユウヤとチュウヤの墓です。彼らはファラオではなかったけれど、彼らの娘ティイがアメンホテプ3世の妻となり、息子がイクナートンとなったため、ここに埋葬されています。
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さて、一見なに?と思うかもしれませんが、これ、王家の谷の内部の様子を示した模型です。それぞれのファラオの墓が地中深くに彫られている様子がよくわかりますね。

そもそもピラミッドでは盗掘されてしまうということから、この王家の谷の地中深くに墓を作ることにしたわけですが、最大の難点は、いかに巧妙に墓所が隠されていても、死者の魂が墓を出て供え物を取りに行けるように、できるだけ近くに祈祷所を建てなければならなかったため、それがヒントとなって墓泥棒たちは、地下深くに隠されたファラオの墓を見つけることができたのです。
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これは当時、どのようにこの王家の谷に墓が建設されていたかを表した絵です。
この不毛の砂漠地帯に、墓職人たちが住み込みで、長い間かかって、ファラオの墓を完成させました。
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見学できるお墓のリストです。
ツタンカーメンと、ラムセス5、6世、セティ1世のお墓は別料金です。
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王妃の墓同様、なにもない砂漠の中です。
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こんな感じ。ガイドさんがいうには、正面に見える自然の岩山がピラミッドに見えるので、この地がファラオの墓に選ばれたとか。
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今では観光客用に道も整備されていますが、昔は道もなかったんでしょうから、本当に大変な作業です。
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たしかにピラミッドっぽいですね。
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ツタンカーメン王の墓の入り口にやってきました。
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これがツタンカーメンの墓の図解です。
入り口からまっすぐに下に下がり、正面の部屋があり、その右側に玄室があります。

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中は撮影禁止なので撮影できませんでしたが、BBCからの写真を転載します。
こちらが、ツタンカーメンのミイラ。
他のファラオのミイラはカイロ博物館にありますが、ツタンカーメンのミイラはここにあります。ツタンカーメン王のミイラは、発見された当時、ミイラを包む布と防腐処理に使われた樹脂が固まってしまっていて、それを剥がすのが困難であったため、多くの外傷がつけられてしまい、他のミイラに比べかなり悪い保存状態になってしまいました。現在は、この気温や湿度を厳重に調整できるガラス製の展示ケースに入っていて、顔と足の部分だけを見ることができます。

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(写真はBBCから転載)
さらに、こちらがツタンカーメンの棺が見つかった部屋です。
左側には、太陽神ラーの夜明けの出現を意味するスカラベコガネムシ)と12匹のヒヒが描かれていて、夜明けまでの1時間ごとの時間を示しているそうです。

右側(実際はこちらが正面)は、オシリスに挨拶するツタンカーメン王。そして、ヌト女神に対面する王が描かれています。

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(写真はLonely Planetから転載)

それにしても、これだけの状態で壁画が残っているということにも本当に驚きます。
この部屋で、当時、埋葬品と棺を発見したハワード・カーターやその調査団たちの驚き喜びはどれだけのものだったのか、と思うと本当にワクワクしますね。

 

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ルクソール観光 ハトシェプスト女王葬祭殿 その3

まだまだすべてを紹介しきれていないハトシェプスト女王葬祭殿。。。
本当に広いんです。じっくり見るには、たっぷりと時間をとった方がいいですね。

二階部分の左側にもテラス式の空間があります。

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右側に描かれているのは、おそらく牡牛の姿をした神、アビス神です。
頭に日本の羽をつけていますが、これは正義と真理の象徴として、エジプトの神々がよく身に着けているものらしいです。
左側はおそらくアメン神でしょう。
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ズームアップしてみると、さらにたくさんのヒエログリフが描かれていることが分かります。アメン神が手にも持っているのは、生命のシンボルであるアンクという杖です。
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正面の部分にある礼拝堂の他に、この左側にもハトホルという礼拝堂があるそうです。
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柱の一本一本にもたくさんのヒエログリフがあって、これが全部読めたら楽しいでしょうね。
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先ほどのレリーフと反対の向きをした絵が現れました。
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さらにテラスの中は、かなり破壊されてはいますが、柱像などもしっかり残っています。
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こちらの柱像にあるのは、ハトシェプスト女王でしょうかね。
ガイドさんは、外で待機していて、一緒に回れないので、直接説明を聞くことができませんでした。。
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女性っぽい顔に見えますが、ハトシェプスト女王は自分を女性として描かせなかったということですから、彼女ではないのかもしれません。
もしかすると、ハトホル女神かもしれませんね。ここはハトホル礼拝堂なわけですし。
ハトホルは、愛と喜びと舞楽の女神で、ホルス神の配偶者で、太陽の娘とされていました。
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さらに奥に進みます。一部、奥の部分は閉鎖されていました。
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またまた色が残っているレリーフ。多くの兵士が遠征に行く様子を描いたものらしいです。
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正午近くになると、さらに人が増えてきました。
この後は、王家の谷に向かいます。
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