クリスマス前のパリは、毎日のように教会でのクラシック・コンサートが企画されています。今日もパリのインターナショナル・グループのメンバーが声をかけてくれて、ベートーベンとブラームスの弦楽四重奏のコンサートが無料であるよー、ということで行ってきました。
こちらは、パリ16区のSainte Therese(聖テレーズ教会)です。最寄り駅はRanelaghです。
ひっそりとした小さな教会。コンサートがなければ立ち寄ることもないでしょう。
こういうクラシックコンサートのおかげで、小さなパリの教会をいろいろ知ることができました。
教会の外の壁にステンドグラスがあるなんて、珍しいですね。中に入らなくてもステンドグラスを眺めることができます。
入り口にはコンサートの案内が貼ってありました。
中は意外にも近代的に改装されていました。
普通、教会の中のコンサートはかなり寒いのですが、ここは暖房が効いていて暖かかったです。
まず一曲目は、ベートーベンの弦楽四重奏 Op.18
一楽章:Allegro con brio
二楽章: Adagio affettuoso ed appasionato
三楽章: Scherzo, Allegro molto
四楽章: Allegro
特に二楽章は、ベートーベンの交響曲第7番の二楽章を思わせるような短調の美しい楽章でした。演奏も素晴らしく、特に、チェロが良かったです。
途中、10分休憩があり、二曲目のブラームス。
ブラームス、弦楽四重奏 作品51の1
一楽章:Allegro
二楽章:Romanze - Poco adagio
三楽章:Allegro molto moderato e comodo
四楽章:Allegro, alla breve
これは、ブラームスがミュンヘンの側にある湖の美しいTutzingという小さな町を訪れた時に作曲した曲だそうで、観客の中に、この町出身のドイツ人の男性がいて、僕はその町の出身です!と言ってステージに向かってアピールしていました(笑
小さなコンサートだと、こういう観客と演奏者のふれあいみたいなものもあって、とても親しみがわいてきます。言葉が分かればもっと良いんでしょうけど。
とくに一楽章、四楽章はとっても情熱的なブラームスらしい曲調で、反対に二楽章はそれとは違って、郷愁あふれる美しいメロディーが特徴的でした。
コンサートの後、嬉しいことに教会のボランティア・メンバーの女性たちが、ホット・チョコレートとケーキを振舞ってくれました。寒い冬のコンサートで、温かいホット・チョコレートが飲めるなんて、嬉しいサプライズでした♪