コロッセウムのアリーナ部分が壊れてしまっているため、地下の部分がむき出しになっています。そのため、本来は見られないはずの地下の仕組みなどが良く見えるようになっています。
地下には、猛獣たちの檻や、剣闘士たちの部屋がありました。小さくみえる箱のようなものの中に猛獣や剣闘士たちが入っていたのです。
そして驚くべきことに、右側に見える四角い大きな箱のようなものは、人力で動くエレベーターです。ゾウやライオンなどの入った大きな檻を、檻ごとエレベーターで巻き上げて、アリーナに登場させる仕組みだったのです。
コロッセウムの隣にあるコンスタンティヌスの凱旋門です。
コンスタンティヌス帝が、マクセンティウス帝とローマ皇帝の座をかけて戦った「ミルヴィオの戦い」の勝利を記念して、315年に建てられたものです。
白く見えるのは、大理石でできているためです。コロッセウムからだと上の方も良く見えます。
そして、目の前に見えるのはフォロロマーナです。
大きな建物はマクセンティウスのバジリカです。
こちらは二階席の様子。どれだけ広いかがわかると思います。
映画で見るように剣闘士が始まったのは、このコロッセウムからだと言われています。剣闘士は、本来はローマの遠征の際に戦いで負けて奴隷になった人たちの中で、戦いに向きそうな強い戦士が訓練されてなった人たちが多数で、ローマ市民や貴族の中でも名声を得るために剣闘士になった人もいたそうですが、これらは少数でした。というのも、剣闘士には負ければ死が待っていて、その戦いのほとんどは猛獣と戦ったりする危険なものだったためです。戦いに勝てば、剣闘士はその身分を保証され、市民として生き残ることができましたが、本当に生き残れたのはもちろん戦いに勝つことのできた少数のみでした。
5世紀のはじめには、この残酷なサーカスを終わらせようと、テレマカスという名の僧が剣闘士に混じってアリーナの中に入って、民衆の面前で、その残酷さ、無毛さを訴えました。これに対して民衆は怒り、彼に石を投げたり、唾を吐いたりしたそうです。。
それでもこの日でこのコロッセウムのサーカスは幕を閉じました。
コロッセウムの内部は、小さな博物館になっており、コロッセウムにまつわるいろいろなものが展示されています。
こちらはコロッセウム全体の模型。当時の姿を復元したものです。
さてコロッセウム鑑賞も終わり、下におりてきました。
上から見えたコンスタンティヌス帝の凱旋門をじっくり見学します。
パリの凱旋門のモデルになったのは、こちらの門だったみたいです。失礼しました。
コロッセウムは地下鉄コロッセオ駅の目の前です。
この後は、別のメトロ駅まで歩いてみようと思います。