海外食べ歩きブログ(レシピ付)

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ポワティエのサン・ピエール教会とバプティスト洗礼堂

ノートルダムを出てから、徒歩7、8分の距離にあるサン・ピエール教会に向かいます。古い木組みの家並みは、フランスではよく見る光景です。

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さて、こちらがもう一つの教会、サン・ピエール教会です。
このゴシック様式の大聖堂の建物は1150年代に建築が着手されました。当時、このポワティエの一帯は、西ゴート王国の領土、アキテーヌ地方と呼ばれており、ポワトゥー伯家の支配下にありました。アキテーヌ公国の王女であったアリエール・ダキテールは、アンジュー伯アンリと結婚し、のちにこのアンリがイングランド王(ヘンリー2世)として即位したため、アキテーヌの地はその後イングランド王や王子たちの領有地となりましたが、そのため住民による反乱が絶えず起こっていました。。

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13世紀になっても、教会正面のファサード部分とタワーなどの7割ほどまでしか完成していなかったそうです。右手奥には中庭が続いています。

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中のつくりはシンプルですが、至る所から光が差し込み、非常に明るい印象を受けました。
入り口のパイプオルガンです。

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祭壇はこんな感じです。
他の教会と比べても、いかに中が明るいかが分かると思います。

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ステンドグラスは、幾つもの小さな円が描かれており、一つひとつの円の中には、聖書の一場面がそれぞれ描かれています。こちらも見事です。

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キリストが天から現れた場面を描いているこの絵は、1816年にこの大聖堂で制作されました。

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聖堂内の聖壇の左横の部分です。

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こちらの絵は、壁自体に描かれているんです!
壁に直接描いてあるのに、普通の絵と変わらないくらい鮮やかで詳細に描かれていて驚きです。

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こちらは聖壇の裏側にあたります。
ここにもたくさんの彫刻と絵が飾られています。

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そして二階部分には素晴らしいステンドグラス。

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大きな窓から光が差し込んでいるので、とても明るいです。教会内は普通、どこも暗いですが、この教会内は電気がいらないくらいでした。

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こちらのステンドグラスには、正面に磔になったキリストの姿が描かれています。

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こちらは聖母マリア像。

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こちらは、聖母マリアが四人のエンジェルに伴われて昇天する場面を描いたもの。
上段には、手を広げてマリアを迎えるイエスの像があります。その周りには、聖霊たちがさまざまな形になって装飾されています。この像は、ベネディクト宗派の僧院から10世紀頃にこの大聖堂に移築されたそうです。

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こちらは昇天後のキリストが人々の前に現れた様子を描いたものでしょう。
キリストの後ろには十字架が描かれています。

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こちらの絵は、よく見ると人物がかなり貴族っぽい容姿で描かれています。
上部のアーチ状の下に描かれている聖母マリアとイエスは、まるで貴族のように見えます。
そして、下のテーブルでは司祭と王冠を被った王の姿があり、彼らがキリストを崇拝している様子が描かれています。

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こちらは、ノートルダム教会と違って、天井画もわりと綺麗に残っています。

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見どころたっぷりのサン・ピエール教会を出てまっすぐ進み、バプティスト洗礼堂の方に向かいます。

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緑が綺麗ですね。

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ここがバプティスト洗礼堂です。この建物は5世紀に建てられました。昔の洗礼は、今のように額に聖水で十字を切るのではなく、聖水で満たされたバスタブのようなものの中に信者の全身を浸けて行われていたそうです。この建物は、中世のキリスト教の様子を表す建物の中で一番古いものの一つで、6,7世紀になっても改築をして実際に使われていました。

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現在は、閉鎖しているので中を見ることはできません。
後ろにあるのは、中世美術の美術館です。こちらは、時間がなかったので行きませんでした。

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