塔の見学が終わり、順路は逆になりますが、これから正面の生誕のファサードに戻ります。生誕のファサードは、その名の通り、キリストの生誕に関する場面が数々の彫刻によってあらわされています。この門は、サグラダ・ファミリアの中でも初期の作品で、ガウディによって手掛けられたものが多く残っています。
熱心なキリスト教信者であったガウディは、文字ではなく世界中の人が目で見て理解できる石の聖書を作り上げることを目的にこのサグラダ・ファミリア教会の設計に取りかかりました。この巨大な建造物の完成までに、壮大な規模の時間がかかることは、ほかならぬガウディ本人が認識していたため、この生誕のファザードに彼のイメージした彫刻や装飾の完成形を散りばめることで、後継者の見本になるようにと考えられていたようです。
ではさっそく左側の望徳の門から見ていきます。
この門の中心は聖父ヨセフで、聖家族が幼児のイエスを連れてエジプト逃避に関連する場面が多く描かれています。
そこから中央に目を向けると、愛徳の門に写ります。
これはイエスの生誕の瞬間とそれを祝う天使たちの彫刻です。
そしてイエスが生まれたことを祝福して音楽を奏でる天使たち
ガウディの天使たちには翼はありませんので、人間のように見えます。
たくさんの楽器を演奏する天使たちの彫刻によって、イエスの生誕の瞬間が盛大に祝われていることを表しています。
こちらは信徳の門。
トランペットを吹く天使の奥には、司祭シメオンに祝福される幼子イエスの彫刻。
こちらはイエスの生誕の瞬間を祝福する羊飼いたち
幼子イエスの誕生のため、東方三国からやってきた三博士
祝福する天使たちの下に聖母マリアに抱かれる生誕間もないイエス
こちらは、イエスの殺害を恐れて、エジプトに逃れる一家を天使が導いています。
一番右側の青年は、父の大工仕事を手伝うナザレ時代のイエス
また三つの門を分ける二つの柱の下には亀の彫刻があります。これは海ガメと山ガメで、ひれの形でどちらか見分けられるそうです。とのことでしたが、この写真ではどちらかわかりませんね(笑
とにかく生誕のファザード、その迫力に圧倒されました!!
つづく