前から行ってみたかった『光のクリムト展』、これは美術館ではなく、レーザープロジェクターを使って、絵画やモチーフを壁、天井、床一面に映し出す新しい技術を使って行われるデジタルアート展なんです。パリ11区にあるラトリエ・デ・ルミエール(L’Atelier des Lumières)で2018年11月11日まで行われています。
チケットは当日でも買えますが、オンラインで買ったほうがいいです。私たちが行ったのは日曜日のかなりの人混み、しかも午後4時からのセッションは満席のため、当日券の販売は終わっていました。1時間ごとに1つのショーになっていて(プラネタリウムみたいな感じ)、途中から入ると中途半端な感じになってしまうので、時間通りに行って正解でした。
最初は、クリムトではなくて『A.I.』というテーマでコンピューターが作り出したモチーフを映し出したものが5分ほど上映されました。
そして、その後クリムトの写真が映し出され、彼がデザインしたウイーン美術館にある天井部分のはめこみ画やさまざまなモチーフや絵画が、クラシック音楽をバックグラウンドに次々と映し出されていきます。
こんなに普通の宗教画のようなものも描いていたんですね。
この扉のモチーフも壁や天井一面に映し出されるので、その空間の広がりを感じることができます。
こちらはウイーン美術館の柱にはめ込まれたクリムトの絵。
大画面で映し出されるので、かなり迫力があります。私は実際にウイーン美術館でこの絵を見ていますが、実際には、上の方に小さくあるので、詳細は良く見えないし、やっと見つけて、あー、あれがクリムト?という感じだったので、こうやって拡大された絵を見られるのは嬉しいです。
こちらもウイーン美術館の天井画の一部
ウイーン美術館の豪華な建物の様子が床や壁一面に映し出され、まさにその場にいるような不思議な感覚を味合うことができます。
この辺りはまだ古典的な作品が並びます。
途中、ステンドグラスなども映し出されて、一気に教会内にいるような感じになります。
この日は満員だったので、廊下も壁も人がいっぱい。
こちらは、クリムトお得意の木のモチーフのようです。
ちょっと気味の悪いピラミッドと目のモチーフ
これが彼の一番有名な作品『接吻』
その他にも彼の代表作が続きます。
クリムトと同時代の画家、エゴン・シーレの作品もありました。
絵画好きにはたまらない新しいスタイルのデジタル・アート。美術館で見る作品もいいけれど、こうしたクリエイティブな映像とともに、その作品の世界にたっぷり浸るっていうのもありかなーと思いました。