海外食べ歩きブログ(レシピ付)

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ヴァン・ゴッホ美術館はやっぱり凄かった!

アムステルダムは運河と美術館の町といってもいいほど、たくさんの美術館があります。アムステルダム国立美術館の後は、なんといってもヴァン・ゴッホ美術館に行きたい!ということで、事前にネット予約でチケットを買っておきました。
やはり人気の観光名所ということもあって、当日いきなりは難しいようです。行く予定のある方は、事前にインターネットで時間指定のチケットを購入しておくとよいと思います。

 

驚いたことにゴッホ美術館からは、チケット予約後にウェルカムビデオが送られてきて、そこには私の名前を書いたボードを持っている人がいました。ビデオ編集ソフトかなんかで作ったものなんでしょうが、それでも名前入りで歓迎されるのは嬉しいものです!!

 

さて、美術館エリアのモダンな建物がゴッホ美術館です。

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館内にもモダンアート作家の立体作品などがたくさん展示されています。
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マルチメディアガイド(オーディオガイドのようなもの)は一人5€、子供はタダで借りられます。これはやっぱり借りた方がいいと思います。作品の詳しい解説も聞けますし、小型のスクリーンに絵が映し出されて、詳細の説明も聞くことができます。
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館内は写真撮影禁止です。

これ以降の作品の写真はゴッホ美術館のウェブサイトから転載したものです。

こちらはゴッホの自画像、1887-1888年制作。
1階のフロアはほぼすべてがゴッホの自画像の展示になっています。ゴッホは数多くの自画像を残していますが、その大きな理由はモデルを雇うお金がなかったことでした。そこで鏡に映る自分の顔を数多く残しているのですが、その時の表情、身に着けている服や帽子、色遣いなどによって、人物描写の様々な表現と効果を模索したものだと言われています。そのため、一つひとつの自画像は、まったく異なった人物を描いているようにも見えるんです。

こちらの自画像は、ゴッホ自身をパレットとブラシを持ち、イーゼルにに絵を描く画家として描いています。ここでもゴッホ特有の、色を混ぜずに多くの色を置くことで光と影を表現した彼の作風がうかがえます。この作品は、ゴッホがパリを去る前に残した最後の作品です。パリの生活は、ゴッホを精神的にも肉体的にも疲れさせたため、この後、彼は南フランスに移り住むことになりますが、その精神や肉体的な疲労が、どこか淋しげな表情に現れています。
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続いて、有名なゴッホの『ヒマワリ』、1853~1890年制作

この作品はアルルに移ったゴッホが描いたもので、ほぼ黄色一色を使って、その陰や光、枯れたヒマワリの花すべてを表現しています。この作品によって、ゴッホは、たった一色でも、自然のあらゆる変化を描き出すことができることを証明しています。

有名なゴッホのヒマワリ。やっぱり本物は素晴らしかったです。マルティメディアガイドの説明で面白かったのは、ゴッホは枯れたヒマワリを描くことに執着していて、ゴーギャンゴッホ以外に枯れたヒマワリをこのように生き生きと描く画家はいないだろうと言わせたというエピソードです。
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『黄色い家』1888年制作

ここはゴッホが、ゴーギャンや他の画家たちと一緒に住みながら、絵画の制作をしようとして、南フランスのアルルに借りた家です。このときのゴッホは希望に満ちていて、明るい南フランスの自然と光をすべて自分の絵の中に描きだそうという意欲にあふれていました。空の青さと希望に満ちた黄色の家々が対照的です。
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『アーモンドの花』1890年制作
アーモンドの花は4月に咲くことで、新しい命の誕生を意味しているそうです。この作品は、ゴッホの弟のテオとその妻に間に生まれる息子の誕生を祝って描いたもので、日本の版画にある桜の描写の影響が色濃くうかがえる作品になっています。この甥は、画家である叔父の名前をうけて、ヴィンセント・ウィレムと名付けられ、ゴッホの死後、この美術館を創立することになります。
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こちらも有名な作品『アルルの寝室』1888年
明るい色遣いによって、アルルでの生活を希望に満ちたものとしてとらえているゴッホ自身の思いが反映されています。ベッドの横にはゴッホの自画像が飾ってあり、シンプルな家具とそれほど広くない部屋ながらも、ゴッホがくつろげる最高の空間が表現されています。
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こちらは『アイリスのある花瓶、黄色い背景』1890年制作
アイリスとはあやめのことで、日本画の影響を受けた作品です。
これも本物を見ると圧倒されます!

神経発作の治療で滞在していたサン・レミの精神病院での苦悩と退屈の生活から脱する為に、友人であり精神科医であったポール・ガシュの居るオーヴェール・スルワーズへと出発するゴッホが、その数週間前に制作したものです。
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紹介しきれませんが、他にもたくさんの作品や、ゴッホの生涯に関する記録、ゴッホの家族のこと、ゴーギャンや他の画家たちとの交友の記録など、ゴッホについてのさまざまなことが学べる素晴らしい場所です。あっという間に時間がすぎて、私たちもつい3時間近く美術館見学をしてしまいました。ゴッホ美術館、おススメです。