海外食べ歩きブログ(レシピ付)

海外で出会った美味しいもののレシピやその他の出来事をつづったブログです

カイロ考古学博物館その1、イクナートンの時代

さて、朝から今日はカイロの考古学博物館に行ってきました。
カイロの考古学博物館といえば、エジプト各地から出土した数々の至宝を収蔵しており、その収蔵点数は20万点にものぼるそうです。

目玉としては、やはりツタンカーメン王の黄金のマスクや数々の埋葬品、そしてラムセス2世や多くのファラオのミイラ、さらにイクナートン(アメンホテプ4世)の時代に花開いた芸術作品などなど。

じっくり見ると2週間以上もかかるというこの博物館、今日はこの目玉を全部見れるといいなー!
では行ってきます~。

f:id:S_tabearukirecipe:20190319031631j:image

館内地図です。
館内には、有料の地図やオーディオガイドなどもなく、英語の説明が全くないものもあるので、ちょっと残念でした。せっかく来たので、美術館のお土産屋さんで、カイロ博物館ガイドのようなもの(日本語版)を購入しましたが、これが300EGP(約1500円)もするんです!高い。。。
そして、このガイドブック、どうやら帰りの空港でなくしてしまったみたいなのです(涙)。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031614j:image

一応、展示フロアの色と年代は一致しているようなので、一階部分のイクナートンのアマルナ芸術のところを目指して歩きます。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031639j:image
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031714j:image

誰の像だったか忘れましたが、迫力ありますね。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031659j:image

さて、こちらはイクナートンの像です。
イクナートン(アメンホテプ4世)は、アメンホテプ3世の息子ですが、それまでのアメン信仰によって勢力を増した神官たちと対立し、太陽円盤をシンボルとしたアテン一神教を唱え、テーベ(現在のルクソール)からアケト・アテン(現在のアマルナ)に首都を移しました。

ファラオの顔がどれも似たように彫られているのに対して、イクナートンの像だけは、その細面の顔や大きな唇に特徴があるので、すぐに見分けがつきます。これは、イクナートン自身が、アテン神を信仰する強いエジプトを作ろうとする過程で、自分は他のファラオとは違うんだということを意識して描かせたためだともいわれています。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031721j:image

こちらは、アテン神賛歌のパネルです。太陽神アテンは円盤として描かれていて、他のエジプトの神々のように人の形をしたり、動物の頭を持っていたりするのとは、だいぶ違っています。この円盤から降り注ぐ光線の先は手の形になっていて、よく見ると権力や永遠の生命を与えたり、供え物を受け取ったりします。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031703j:image

こちらはティイ女王の頭像。イクナートンの父アメンホテプ3世の妻、つまりイクナートンの母です。
頭には、コブラの飾りがついていますが、このコブラ古代エジプトでは神様の化身です。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031724j:image

別のアテン神のパネル、こちらの方が大きく完璧な形で残っています。このパネルはイクナートンの王墓をふさいでいた瓦礫の中から発見されたそうです。
イクナートンの他、王妃ネフェルティティと、二人の娘が描かれています。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031650j:image

こちらはネフェルティティの頭部です。ネフェルティティはイクナートンの正妻で、エジプトで絶世の美女といわれた人です。イクナートンとの間に男の子は生まれなかったため、側室の子であったツタンカーメンと自分の娘のアンケセナーメンを結婚させて、ツタンカーメンが王位を継ぎました。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031717j:image

さて、こちらはまたイクナートンの像です。最初の像とこの像は、部屋の両面に向かい合って置かれていて、この部屋にはイクナートンの保護したアマルナ芸術の数々が展示されています。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031655j:image

2006年にほぼ完全な形で見つかったティイ女王の銅像です。ローマ時代に建てられた神殿の下に埋まっており、大発見でした。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031627j:image

こちらの棺に張り付けられている金の網目は、王家の谷で見つかったイクナートンの棺を装飾していたと言われています。カイロ博物館が所有していましたが、1915~1931年の間、盗まれて行方不明になっていたところを、スイスのマーケットで発見され、ミュンヘンの博物館での調査を経て、本物と判明してカイロ博物館に戻ってきたというものです。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031617j:image

イクナートンの棺の上の部分の蓋です。こちらも王家の谷で見つかったもの。
目がこちらを見ているようで、なんだか怖い。。と思うのは私だけですかね。。。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031709j:image

金の網目を外側から見るとこんな感じになっています。なんだか魚のウロコのようですが、どれも金箔なのでとても高価なものです。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031623j:image

こちらもイクナートンの像です。両腕を胸の前でクロスさせるのは、王家の人間の証だそうです。竿のようなものと鍵状の杖を持っています。この像は、お腹の部分が膨らんでいることから、女性の像だとも論議されてきましたが、イクナートンは、自分が人間の性も超越した神のような存在だということを示すために、このように描かせたのではないかともいわれています。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031605j:image

その他、たくさんの展示品がありましたが、説明は省略します。
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031734j:image
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031636j:image
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031600j:image
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031730j:image
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031645j:image
f:id:S_tabearukirecipe:20190319031610j:image

つづく