昼間のバルセロナ観光、二日目は、モンジュイックの丘の上にあるミロの美術館に来てみました。
ジョアン・ミロはカタルーニャ出身の現代アートの画家で、いわゆる抽象画!!という作品をたくさん残した人です。→大した説明になってない、すみません。。
赤、青、黄色といった派手な色遣いと、大胆な抽象画の世界が印象的で、パリでも一度、ミロ展を見に行ったことがありますが、やはり本場のバルセロナでも見ておこうということで、来てみました。
余談ですが、このモンジュイックの丘は、坂の上にあるので、メトロからフニキュラーというケーブルカーに乗り換えて、ここまで来ることになります。ちなみにメトロのチケットのままで、このケーブルカーは乗れます。さらにモンジュイックの丘の上まで行くロープウェイに乗る場合は、別料金がかかりますが、ミロ美術館までなら、メトロの代金だけで、来ることができます。
さっそく中に入ります。そうそう、ミロの絵ってこんな感じでした。
題名等は覚えていないので、あえて省略させていただきます。
たしか、米印みたいなのが、星を表していたと思います。あと変な線の部分は人間だったかな。まあ、自分の好きに鑑賞すればいいかなーと。
こちらも、幼稚園の子でも描けそうーっていう絵ですが。。。
題名は『白い手袋』。
『夢』というシリーズで描かれた連作の一部だそうで、この空間に浮かんだ白い手袋は、他の作品にも度々登場しています。そして、落書きのような人物は、女性の体を抽象化して描いているらしい。それから下にいるのは蝶々かと思いましたが、二匹の虫だそうです。
こちらは、『太陽の前の図形』。ミロは63歳の時にマヨルカ島に移住し、そこの広いアトリエで、この大きな絵を制作したそうです。
この絵も、幼稚園の子でも描けそうですが。。。
色遣いはやはりミロの特徴といえる赤、黄色、青などの原色が使われています。
そして、この太陽は、日本の影響を受けているそうです。この少し前にミロは日本に旅行していて、その時に日本の文化(特に書道など)に大変興味を持ったそうです。
途中、美術館の外のテラスに出てみると、この日はお天気も良かったので、バルセロナ市内の風景をこの通り見渡すことができました。
こちらの作品は、書道で使う墨を使ったモチーフと、日の丸などが描かれ、さらに日本の影響が強く反映されているように感じます。
『水銀の噴水』
アメリカのアーティスト、アレクサンドラ・コルダーによるもので、1937年のパリ万国博覧会のために設計されたそです。彼は唯一スペイン人以外で、スペインのブースに作品を提供した人物でした。この作品がガラスケースの中にあるのは、有毒な水銀蒸気を外に出さないようにするためだそうです。
その他にもいろいろなミロの作品がありました。
ミロは絵画だけでなく彫刻も作っています。
こちらの作品は、書道の影響を受けたものらしく、長い縦型のキャンバスは書道の掛け軸から発想を得たそうです。
この作品は、『ファンダチオのタペストリー』という題名で、その名の通り、油絵ではなく、色鮮やかな毛糸やコットンのような繊維を使って作られています。
中心にいるのは、空を見上げる女性!?だそうです。1960年代の後半からミロはこのような油絵以外のオブジェを使った作品も頻繁に制作しています。
これ!!実は、パリのラデフォンスにあるオブジェのモデルとなった作品らしく、アーモンドの花の元で戯れる恋人たちだそうです。
いやいや、ラデフォンスでこれを見たときは、なんだこりゃ?と思っただけで、まさかミロの作品だと思いませんでした(笑
ちなみに昔はこんな普通の絵も描いていたんですね。
とはいえ、色遣いが独特なのと、作風にやはり個性が出ていますね。
ミロの作品の中でも、このあたりのものはカラフルでポップな感じで結構好きです。
こちらは、晩年の作品。写真で見ただけでは分かりにくいですが、実はこれ、絵を描いたキャンバス地にガソリンをかけて、一部を燃やしてしまったものなんです。
一部ぽっかりと穴が開いて、向こう側が見えるようになっていますよね。
『燃やされたキャンバス』という名の連作です。
芸術家というのは突拍子もないことを考えるものだなー、とこれを見てつくづく思いました。
さて、ちょっと馴染みのない人には、なんだこりゃ?という作品が多いのではないかと思いますが、ミロ好きの人なら行く価値はあると思います。
私はそこまでミロ好きというわけではありませんが、今回、この美術館を訪れて、今まで知っていた作品だけでなく、本当に様々な作品、ミロの一面や日本から影響を受けていたことなど、とても興味深く感じました。
この中心に見えているのがサグラダファミリアです。
さて、市内に戻ります。