パリのオテル・ド・ヴィル(市庁舎)では、時々、無料の展覧会が催されるそうです。
知らなかったけど。というのを友達から聞いて、無料なら、ということで行ってきました。
オテル・ド・ヴィルはパリメトロ1番線のオテル・ド・ヴィル駅徒歩0分のところにあります。こちらは正面玄関ですが、別のイベントが催されているようで、入り口の係員に聞いたところ、「パリジャンの夜」の展覧会は、市庁舎の裏口でやっていると言われました。
そこでぐるーっと回ってきたこちらが裏口です。
展覧会のポスターもありました。Les Nuits Parisiennes 「パリジャンの夜」。ここです!
いつものようにセキュリティーチェックを受けてから、中に入ります。
中はシックな雰囲気です。
最初の展示品は、1860年代にパリで実際に使われていたブロンズ製のガス灯です。
ガラス部分はクリスタルでできていて、その彫刻からも分かる通り、かなり高価なものだったようです。
この絵は、1763年にイギリスとの間に結ばれたパリ条約の場面を描いたものです。奥の建物はパリのオテル・ド・ヴィルで、パリ条約を祝福する花火が上がっています。
こちらは19世紀にパリで最初の街燈が灯されたときの様子を描いたもの。
当時の街燈のスケッチ画
これはパリで1880~1900年に実際に使われた最初の電燈です
こちらはパリの街燈とお祭り騒ぎをユーモラスに風刺したもの
1878年、パリオペラ座で行われたユニバーサル展示会とその当時の最初の電燈を描いたもの
これは、Andre Fougeron(1913~1998)という画家が描いたパリの夜という題名の絵。すでに町中に電燈が灯っています。
そして街燈が整備されて、パリの夜の町が賑わいはじめ、ムーランルージュ劇場やフレンチカンカンの登場です。
BALとはボールルームダンス、いわゆる社交ダンスのことです。夜遊びが盛んになり、いたるところで社交ダンスやダンスパーティーが開かれました。
こちらはムーランルージュ劇場で実際に使われていたピアノです。
フレンチカンカンは、最初は売春婦やセミプロの女優たちから始まったそうですが、それが人気となり、ムーランルージュで本格的なショーとして完成されたのです。
Rodolphe Caillaux(1904~1989)が描いたムーランルージュでのフェスティバル。
こちらの写真では、当時のフレンチカンカンのダンスの様子がよくわかります。
こんなに足を上げて踊るなんて、疲れそう(笑
このようにパリの町はどんどん賑やかになって、夜な夜な至る所でパーティーが開かれました。
上は、夜会用のドレス。なんだか偉大なるギャツビーの映画に出てきそうなドレスですね。
下のドレスはもう少しフォーマルというか、昔のスタイルのように見えます。
こちらは夜会用の上着。
これは、最近のスタイルに近いですね。今でも、ダンスパーティーなどで普通に着れそうです。
下の写真は、もっと現代のパリ祭などでのパレードの写真でしょうか。
無料の展覧会でしたが、この他にも白黒の映像などもたくさん流れていて、有料展と同じくらいに見どころもたくさんあり、かなり楽しめました。来年の1月28日までやっているそうなので、もしパリに来る機会があれば、ぜひどうぞ。