フランスには沢山のジャムがあります。もちろんジャムの種類自体も日本よりも豊富ですが、ジャムメーカーも庶民派から高級ブランドまでいろいろあります。
今日は、フランスのスーパーで買える少し珍しいジャムをご紹介します。
さて、まずはフランスのスーパー、カルフールからです。
こちらは、Gnoseilleのジャム。フランス語ではグロゼイユと言われるそうですが、日本名は赤スグリ、英語ではレッド・カラントです。小さな赤い実が特徴で、酸味が強いためジャムに適しています。日本では、ほとんど見かけないので、お土産にもいいと思います。
ちなみに写真のジャムは、小さな字でGeleeと書かれていますが、これはゼリー状になったジャムのことで、果肉が入ったジャムではありませんのでご注意ください。
次はこちら。カルフールの独占ブランド、ル・フレド・フランスから出ている『Confiture au lait de Normandie』、コンフィチュールとはジャムのことなので、ノルマンディー産のミルクジャムと訳せばいいですかね。これ、すっごーく美味しいんです。うちの母の大好物。日本に帰る時は買ってきてと頼まれます。
キャラメルみたいな味なんですが、キャラメルよりも軽いので、パンにスーッと塗れます。どうぞお試しください。
こちらも同じくルフレ・ド・フランスのジャム。左はフィグ（イチジク）のジャム、右はミラベル（フランスのロレーヌ地方特産の黄金色のプラムのこと）のジャム。
イチジクのジャムは、フランスでは、フォアグラと一緒にパンに塗ったりしてよく食べます。フォアグラは甘いものとよく合うんですよね。
ミラベルの方は、甘酸っぱくてさわやかで、旬の時期（夏の終わりから秋）にはタルトレットなどでもよく見かけます。こちらもフランスのお土産として、その味を日本に持って帰ってみてはどうでしょうか。
これは、レーヌ・クロードというフランス産のプラムのジャム。レーヌ・クロードとは『クロード王妃』という意味で、レオナルド・ダ・ヴィンチをフランスに招いたことで知られるルネサンス期のフランス国王フランソワ一世の妃であったクロード王妃からきているそうです。このクロード王妃はとても慈悲深く、国民から愛されていた女性。そんな彼女が好んで食べていたことからこの名前で呼ばれるようになったといいます。
こんな逸話も豆知識としてお話すれば、きっとお土産プラスアルファーとして喜ばれますよね。
高貴な名前のジャムは、やはり少し高めのブランドが似合いますね。アルベール・メネスはパリの食通が通うマドレーヌ広場にも店舗を構える老舗です。ちょっと高いけれど、お洒落で可愛い瓶のジャムもお土産にはぴったりかもしれません。
下のジャムはクレーム・ド・シトロンというレモンクリームのジャムです。こちらはレモンタルトなどに入っているクリームのような味でとても美味しいです。
さて、またまたスーパーに戻ります。ここはAuchanというフランスの大型スーパー。ここで売っているAndrosはフランス南西部のドルドーニュ渓谷で誕生したジャムメーカー。これはクレーム・ド・プルノー。プルーンのペーストです。ジャムというよりもペースト状のものを、クリームと呼んでいるようです。
ちょっと変わったところでは、こちら。ノワ・デ・ココとは、ココナツのジャム。ココナッツの採れないフランスではちょっと不思議な感じがしますが、シンガポールのカヤジャムみたいな感じなんでしょうか。
もちろん定番のボンヌママン社からも、美味しいジャムがたくさん出ているので、重くなりすぎない程度にお土産を買ってみるのも楽しいですよ。
