ポワティエから車で1時間半ほど海側に行くとラ・ロシェルという港町があります。
12世紀には重要な貿易港として栄え、その後も新教徒たちの本拠地となって、1627年には国王軍にも攻撃されています。旧港の入り口の両側にある二つの塔や要塞があって、多くの戦いの歴史を物語っています。
こちらは1622年にプロテスタント軍として、国王軍と戦ったラ・ロシェル生まれのジャン・ギトンの像です。彼はこの後も、この地の発展に献身しました。
この像は、ラ・ロシェルの中心地にあり、彼がこの町の創設に深くかかわった栄誉をたたえています。
ラ・ロシェルの港です。いかにもフランスの港町風でたくさんのヨットが置かれています。
そしてこちらが二つの塔の一つ、シェーヌ塔です。
こちらは、もう一つの塔であるサン・二コラ塔に入る入り口の橋です。
この案内版は塔の説明をしています。
サン・二コラ塔は、軍事要塞の中心であるとともにその後のフランス王家の所有となりました。
シェーヌ塔は、港へ出入りする船舶の管理を目的として建てられました。
そして、ここから離れたところにあるもう一つの塔であるランテルン塔は、現存する唯一、中世時代に実際に灯台として使われていた建物です。17世紀に刑務所になり、多くの海賊や囚人たちがこの塔に収容されました。
とりあえず、最初のサン・二コラ塔だけ中に入ってみることにしました。
時代別に要塞がどのように築かれていたのを示した地図です。
早速、塔の中に入ります。
たくさんの階段を上がっていきます。
現在は窓ガラスが入っていますが、当然、中世の時代には吹きっさらしだったのでしょう。
少し、広い部屋に出ました。
ここで戦闘の会議が行われていたのでしょうか。
近世には、プロテスタントの牙城として使われて、16世紀後半のユグノー戦争でもカトリック勢力の激しい攻撃を受けますが、この時は守り切りました。
しかし、ルイ13世治下、1625年にはリシュリュー宰相によって攻撃が行われ、当時プロテスタント王国であったイングランドからは、ラ・ロシェルを救うために大艦隊を派遣したものの、1628年には同市はフランス王国、カトリック勢力の下に陥落します。
アレクサンドル・デュマの小説、『三銃士』の舞台ともなった戦いです。
また階段を登って、外に出ます。
まだこれでも塔の中腹です。上の部分にはフランス国旗がはためいています。
それでも、港の眺めは素晴らしいですね。
再び中に入って、塔の上を目指します。
途中、こちらは小さな部屋、兵士たちの仮眠休憩室でしょうか。
二つ目の塔、三つ目の塔が窓から直線状に見えます。
海戦の様子を描いた地図。
やっと一番上まで登りました。足が疲れた。。。
でも景色は最高ですね。
お腹が空いたので、下の港町のクレープ屋さんで、サーモンのサラダと、生キャラメルクレープセットを注文しました。
美味しかったです!