サン・ギョーム・ル・デゼーを歩く、その2
この村には、ユネスコの世界遺産に登録された修道院があることから、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステラ巡礼順路の一つになっているそうで、写真の立て看板には「Chemin de St-Jacques」(サンジャック巡礼の道)と書かれています。
こちらは村の地図。私が今いるところが、一番下の二重丸のところで、村はそこから北へ向かって長く続いています。中心よりちょっと上の広場にあるのが、修道院です。そこへ向かって歩きます。
石造りの狭い道が続きます。
中世の雰囲気の残る街並み。
修道院が見えてきました。大きいです。
そして手前にあるのは、ワイン畑です。フランスでは、修道院とワイン畑はセットと言って良いほどで、修道士たちは修行の一環として、ワインやチーズを作っていたので、必ず修道院のそばにはワイン畑や農場があります。
こちらの標識は、1998年に、このジェローヌ修道院およびサン・ジャック巡礼の道が、ユネスコの世界遺産に登録されたことを示しています。
近づいてきました。
修道院と村の広場へ続く道。絵本の中のワンシーンのようです。冬なので、観光客はあまりいませんでした。
むらの中心地には、レストランが1軒だけオープンしていました。ピザ、ハンバーガー、ガレットなど。
あとは少しだけですが、他のお店もありました。夏はもっとたくさんのお店がオープンしているようです。
むらの中心地には、大きな木と噴水、そして奥に修道院の入り口が見えます。
こちらが入り口。
中世の雰囲気が漂う教会の回廊です。
手ブレしてしまいましたが、パイプオルガン。
祭壇は控えめで小さいです。
サントン人形で作られたキリストの生誕シーン。マリアやヨゼフ、羊やロバたちに見守られてキリストが誕生するシーンです。実はクリスマスの前日までは、この赤ちゃんのベッドは空で、クリスマスの日にキリスト(赤ちゃん)の人形を置くそうです。なるほど〜
納屋の外の部分も、きちんと作られています。
こちらは地下室。10世紀の終わりに亡くなったサン・ギョーム大修道士の棺が祀られています。この人の名前が村につけられていることから、偉大な修道士だったことがわかります。
外の回廊部分。中世の修道院は、中庭を取り囲むように回廊が作られているのが特徴的です。
石造りの回廊。修道院の中は、私語厳禁なので、静かに歩きます。修道士たちは、日中でもお祈りや必要最低限の場合にしか、声を出すことが許されておらず、無言でいるというのも修行の一つでした。
中庭です。あまり広くはありません。冬なので、ちょっと殺風景ですが、夏になると大修道院バロック音楽祭が催されるそうです。
中庭の池には、鯉がいました。修道院の池に鯉がいるのは、とても珍しいです。
このあとは、モンペリエに行きます。
フランスの美しい村、サン・ギョーム・ル・デゼー その1
マルセイユに行く途中、モンペリエ近郊にあるフランスで最も美しい村といわれるSaint-Guilhem-le-Désert(サン・ギョーム・ル・デゼー)に立ち寄ってみました。
渓谷沿いにある小さな村で、中世の石造りの建築、古い泉、美しい花で飾られた庭や小道、噴水などがあり、中でも村の中心地にはユネスコ世界遺産に登録されているジェローヌ大修道院があることで、巡礼者たちの立ち寄る場所として有名だそうです。
村の中は、車両立ち入り禁止なので、入口近くにある駐車場に停めて歩きます。
石造りの建物が見えてきました。
ここがエロー川(Heraut)沿いの渓谷です。美しいですが、冬なのでかなり殺風景。春や夏はカヤックなどで賑わうそうです。
そして、ここの施設ではなんとチョウザメの飼育をしているらしく、サン・ギョレーム産のキャビアを生産しているんだそうです。しかも、普通はキャビアを採るためにチョウザメは殺されてしまうそうですが、こちらは麻酔で動かないようにして、卵を取り出し、また縫合していけすに戻しているそうです。
お値段は、小さな小さな缶詰めで、一つ65ユーロ。やはり高い。。。
タラマで我慢します(笑
さらに歩いていると、建物の壁にお皿が飾られていました。これも南フランスやスペインなどでも見かけますが、可愛らしい。
お皿のアップ。
ここは、レストランですが、冬なので閉まっていました。ガーン・・・。
せっかくランチを食べようと思ってきたんですが、、、
村の観光を続けます。この小さな噴水の奥にあるのは、村役場です♪
そしてポストオフィス。いや、オフィスはないので、ポストだけ(笑
普通のお家のドアもなんだかおとぎの国みたいですね。クリスマスの飾りが可愛い。
村中が、こんな感じの石造りになっていて、小さな小道がたくさんあります。
建物の壁の中にマリア像が飾られているのも、南フランスやスペインを思い出させます。
こちらはサントン人形という焼き物でできた人形で、プロヴァンス地方の特産品の一つです。これを使って、クリスマスのクレッシュ(キリストの生誕場面を再現した飾り)を作ったりします。
村観光は、まだまだ続きます。
フランスの片田舎チーズショップ
年末から年明けにかけて、南フランスに旅行に行っていたので、更新がストップしていましたが、また始めますので、今年もよろしくお願いします。
さて、昨年の年末にさかのぼりますが、年越しパーティーをマルセイユ在住の旦那の友人の家でやることになっていたので、車でパリからマルセイユまで行き、そのあと、数日かけて南フランスを周って帰ってくることにしました。
とはいえ、車でマルセイユまでは、渋滞なしで約7時間。しかも我が家は電気自動車なので、充電時間を考えると、1日で到着はとても無理ということで、モンペリエあたりに一泊して、翌日にマルセイユに入ることにしました。
モンペリエには寄らなかったのですが、Saint Mathieu de Treviersというモンペリエ郊外の小さな町にあるチーズ屋さん(フロマージェリ)がとても素敵だったので紹介します。
地産のチーズがたくさん並んでいます。値段もパリとはくらべものにならないほど安いです。タグには生産者の写真付き。
一番右は、手前も奥のものも両方がハード系の羊のチーズ。Brebis(ブレビ)というのは羊のミルクを使って作ったチーズです。羊のチーズで有名なものには、フランス産のRoquefort(ロックフォー)や、ギリシャさんのFeta(フェッタ)などがあります。
そしてその横にはハーブのたくさん付いた丸いチーズ、こちらはヤギのミルクで作ったTommeというチーズ。私たちはこれを買いました。そのほかにも、丸いボール状のチーズ、これはGaperone Ficelleという火を通していない牛乳から作られたチーズで、外側にニンニクとコショウが入っているそうです。ちなみにその斜め前方にある長方形のチーズも同じもの。こちらはドーム状に作っていないだけだそうです。
その手前にあるのは、ヤギのチーズ。ヤギのチーズはこのように丸い形の小さいものがたくさんあって、柔らかいもの、固いものなど様々ですが、臭いがかなりキツいものが多いため、私は苦手です。そして、左の真ん中にあるのがLe Chapelouというチーズ。加熱した牛乳から作られたチーズで、この地方の高度1000mの山にいる牛のミルクだけを使って作るそうです。
その隣には、Commtesse de Vichy (コンテス・ド・ヴィシー)というこちらも地方の名産のチーズです。加熱処理された牛乳で作られていて、クリーミーな味わいでちょっと癖があり、カマンベールに近いです。ちなみにヴィシーというのは、町の名前です。ちなみに、コンテスだけでもたくさんの種類があり、一番オーソドックスなものを買いました。
左側にあるのは、TommeやPierrefortaisというこれも牛乳から作られたハード系チーズで、こちらも日本人には食べやすい味だと思います。
さらにまだまだウインドウは続きます。
真ん中にある黄色いチーズは、Cantal(カンタル)というやはりこの地方の名産のチーズ。加熱処理された牛乳から作られていて、コクがあって食べやすい、いわゆる日本人が食べて美味しいなーと思うチーズです。これも大量に買いました。その左にある茶色い外側のチーズは、Saint Nectaire(サン・ネクター)というチーズ。これも加熱処理された牛乳から作られているこの地方で一番有名なチーズです。こちらも買いました。
ところで、なんでこんなに大量にチーズを買うのかというと、ニューイヤーパーティーに持っていくからなんです!!
チーズの説明だけで長くなりましたが、他にも燻製系のお肉や、ソルシソン(フランスのサラミ)、生ハム、パテなどが売られていました。
つるされているソルシソンも手作り感があって美味しそう。脇にあったソルシソンのノワゼット(ナッツ系)が入っているものを一つ買いました。
店内は広くて、いろいろな食品が並んでいます。
この辺りで生産されたワイン。
こちらは、ビール、その他のスピリッツ系アルコール。
ジャムやクッキーなどの甘いもの系などなど。
全部見ていては時間がなくなってしまいそうで切り上げましたが、ドライブの途中で良いお店を見つけました。
Lidoでショーを観てきました
この日はクリスマスイブということで、夫からお楽しみのサプライズがありました。
予定より少し早く着いてしまったので、シャンゼリゼから、モンテーニュ通りをぶらぶら歩き。
シャンゼリゼ通りは観光客で凄い賑わいでしたが、ここは少し落ち着いていました。
テアトル・ド・シャンゼリゼ。ここはよくコンサートやオペラなどが上演されるのですが、今日は閉まっていました。ここかなー?と予想していたので、当てが外れました。
5つ星のプラザ・アテネ・ホテル!は、ライトアップが素晴らしいです。
クリスチャン・ディオール。今年は蝶のデザイン🦋らしいです♪
さて、そんなこんなのうちに8時になりました。
着いた所はシャンゼリゼ通りにあるLidoというフレンチキャバレーです。
ゴージャスなエントランス‼️
パリに7年近く住んでいますが、ここに来るのは初めてです。
そして劇場内は、ドリンクやディナーもできるようになっています。
この日のプログラムは、英語のコメディーミュージカル。ローマ時代の奴隷と娼館の話で、なかなか面白くて楽しめました。
クリスマスなので、奮発してシャンパンも!
初めてでしたが、良い経験ができました。
ビストロpolidorに行ってきました
ヘミングウェイ繋がり、というわけでもないのですが、オデオンにあるこちらのビストロPolidorに行ってきました。
ここは、映画「ミッドナイト・イン・パリ」の撮影にも使われたレストランで、映画の中では、主人公が昔のパリにタイムスリップして、ここに通っていたヘミングウェイに会うというシーンがあります。
ここは、1845年にチーズショップとしてオープンして、その後1890年にはレストランに一本化したそうで、この近くに住んでいたヘミングウェイもよくここに通っていたそうです。
店内は、ビストロということで、親しみやすい長いテーブルに相席のような席配置で、ガヤガヤとお酒や食事を楽しむのに向いているといったところでしょうか。
メニューはこちらです。お値段もパリにしては、良心的です!一番下の曜日別の日替わりメニューは、14.5€とかなりお得。
こちらのページには、デザートのメニューと、ランチセット(前菜とメイン、又はメインとデザートのどちらか)が15.5€、夜のセット(前菜、メイン、デザート)が25€と、こちらもパリでは破格の価格設定です!
そして、隣のワインバーは同じ経営者なのですが、ここでワインボトルを買って、それをレストランで空けて飲む場合こともできるんです。その場合は、ワインボトルの店頭価格プラス10€がチャージされます。
これ、実はそれほど悪くもないアイディアなんです。レストランのワインは、ボトルだと通常、店で買う場合の倍くらいします。簡単に言うと、店頭では20€のボトルでも、レストランのメニューでは40€となってる訳です。これを30€で飲める訳だから、客は10€分得をする。そして、レストラン側は、隣のワインショップで売れたボトルプラス10€が儲けになるので、これまたそれほど悪くない。win win (ウィン、ウィン)という訳です。
ということで、私たちも、ワインボトルを買って、レストランに持ち込むことにしました。品揃えはなかなか豊富です。
コート・デュ・ローヌの白ワイン、ヴァケラスというワインです♪
3つのセパージュ(ローサンヌ、クレレット、ボーブロン)から作られていて、フルーティな中にも深みのあるワインでした。
前菜は、ドーフィネのラビオリ、トリュフクリームソース。小さなサイズのラビオリに、トリュフの香り豊かなクリームソースが絡んで、超絶品でした。
夫は、サン・マルセランチーズのグリルのハチミツがけ、サラダ添え。
そしてメインはこちら。
夫のチョイスは、バターナッツかぼちゃのグリル、蜂蜜とくるみ、黒米、フェッタチーズ添え。
私のメインは、ポークチョップの赤ワインソース、マッシュポテト添え。この豚肉が、スロークッキングで火を通したらしく、とっても柔らかくて美味しかったです♪
デザートはクレーム・キャラメル、要はプリン。
そしてムース・オ・ショコラ。
どちらも美味しかったです。
おまけ。
友人が頼んだデザートは、ババ・オ・リュムなのですが、ラム酒をこれでもかという程、かけてくれるんです♪
大満足でした。今度はランチ食べにきます♪
パリのハリーズ・ニューヨークバーに行ってきました。
先日、パリのオペラ座近くにあるハリーズ・ニューヨークバーに行ってきました。
ここは、100年を超える歴史ある本格カクテルを提供するバーということで、ヘミングウェイやココ・シャネルも常連だったという由緒あるバーなんです。
最新のカクテルはこちら。写真がちょっとボケてますね、すみません(汗
ここのバーの人気カクテルは、ブラッディー・メアリーらしいのですが、私は甘系のカクテルの方が好きなので、このコンテンポラリーメニューの中から、上から二番目のBarbados Fizzというのを注文してみました。
カクテル1杯で16€は高いですが、席チャージ料などはないので、まあまあかもしれません。
平日の夜でも混んでいました。私たちは6時くらいの早めの時間に行ったのですが、7時過ぎには仕事帰りの人や、観光客で満席になっていました。
このバーは。1911年から、家族経営で4世代にわたって営業してきたそうで、ここで誕生したカクテルは、ブラディー・メアリー、ブルー・ラグーン、ホワイト・レディーなど、現在では、スタンダードなカクテルなのだそうです!
下の写真の左側にあるカクテルは、すべてこの店から誕生したもの。
下にある年号が、誕生した年を表わしています。
右側のカクテルは、ここのバーのオリジナルではなく、世界中にある他の有名店から誕生したカクテルと、そのバーの名前が書かれています。
私の注文したカクテルがやってきました!!
お味の方は~、、、
美味しいけれど、そんなに特別って感じではありませんでしたが。
まあ、雰囲気と有名なバーということで、こんなものなんでしょうね。
店内は、すでに満席。外には、空き待ちの列もできていました。早く来てよかった。
バーテンダーはとても親切で、いろいろと説明してくれました。
地下ではジャズのライブ演奏もあるそうで、今度はそれを見に来たいなと思いました。
寒い冬のパリ、ちょっとだけ贅沢なカクテルで、リッチな気分になれました。
クリスマスランチパーティに招待されました
夫の友人のクリスマスランチパーティーに招待してもらったので、フランスの家庭のクリスマスの様子をお届けします。
大きなお宅ですね。
今日は全部で20人ほど集まるというので、大きなパーティーです。
テーブルセッティングも可愛らしい。
ジャーン!豪華なクリスマスツリーの下には、たくさんのプレゼントが!
恒例のくるみ割り人形。
靴下やクリスマスリースも可愛い♪
クレッシュもあります。クレッシュとは、カトリック教徒がキリストの生誕の場面を人形で再現する風習で、教会や家庭で飾ります。
ロゼのシャンパン!クリスマスはやっぱりシャンパンが似合います。
アペリティフは、シャンパンと、手前にあるのはタルトの中に入ったエスカルゴとバターソース。ロックフォールチーズが入っているのと、通常のエストラゴンとバター風味があります。あとは、サーモンのリエットをのせたカナッペ。フォアグラとオニオンコンフィもあります。
メインは、子牛のロースト、トリュフとマッシュルームのソース。
手前はマッシュポテト、奥にはマロンのキャラメリゼ。
そしてたくさんのチーズの盛り合わせ。左からヤギの乳から作るブルーチーズ、ロックフォール、奥は、サピック(Sapic)というヤギのチーズ、真ん中はコンテ、その隣はクリーミーなブリー(Brie)という牛乳のチーズ、そして最後は名前を聞くのを忘れてしまいましたが、牛乳系のハードチーズ、エメンタールっぽいです(笑。
デザートは二種類のブッシュ・ド・ノエル。左は、キャラメルとマロンクリームのムース、右はフランボワーズとマンゴーのムースでした。
お腹いっぱい、はちきれそうです。ご馳走様でした♪♪